今回は、スピニングリールであれば、ほぼ全ての機種に備わっている「ドラグ」性能についてのまとめです。そもそもドラグってなに？ドラグの設定方法や、どれくらい緩めておけば良いのか？この辺りについて、具体的な意見をまとめていきます。
そもそも「ドラグ」とはどのような機能なのか？
そもそも、スピニングリールに付属している「ドラグ」とは、一体どのような機能なのでしょうか？ドラグ性能は、簡単に言うと「ラインに掛かる負荷を和らげる機能」のことで、もう少し具体的に言うと「設定した一定以上の負荷が掛かると、掛かる負荷を軽減するためにラインを放出する」だという認識でオッケーです。
例えば、ドラグを2kgに設定したとすると、2kg以上の負荷が掛かった場合、ラインを放出し掛かる負荷を抑えてくれる・・・というもので、この機能があることにより、想定以上の大物が掛かったときに無駄なラインブレイクを避けることができるようになり、結果として釣果を伸ばすことができる・・・となるのです。安いリールから高いリールまで、ドラグ性能はほぼ全てのスピニングリールについていますが、構造上値段が高くしっかりしたリールのほうが「ドラグ性能が良い」と言い切れるため、より大きな魚を相手に釣りを楽しむ場合、ドラグ性能を考慮した上のリール選びをおすすめします。
ドラグの設定方法とどれくらい緩めておけばいいのか？の謎
スピニングリールのドラグ設定方法ですが、リール上部にあるツマミを回すことでドラグ強度を変更することができるようになっています。また、リールの番手によって設定できるドラグ力が異なるため、その辺りも考慮しながら使うリールを選ぶことが重要視されます。ツマミを右に回すことでドラグを閉めることができ、左に回すことで緩めることができます。
では、ドラグはどの程度締め込んでおき、どの程度緩めておいたほうが良いのか？という点ですが、よりストイックに考えるのであれば【ドラグチェッカー】などのアイテムを使うことで簡単にドラグ計測ができます。が、そこまでしっかりやらなくてもなんとかなる・・・という実情があるため、ドラグチェッカーを使うかどうかは、その人の裁量次第です。
簡単なドラグ設定方法としては、ラインを素手で掴み、ある程度の力で引っ張り、ジッとドラグが出る程度で設定しておき、細かい設定は魚を掛けた後に行う・・・という手があります。しかし、メバルやアジなどの小さな魚相手のときはそれでオッケーですが、ヒラマサやブリなどを相手に釣りを楽しむ場合、ドラグを緩めておくと一気に走られ、根ズレによるラインブレイクを起こしてしまう・・・というケースもあるため、魚種によってドラグの設定値は変わります。その辺りを考慮した上でドラグの閉め緩めを考えておくことがおすすめですね。
魚を弱らせながら寄せてくるのが正解
前項でお話した通り、ドラグを緩めすぎていると魚に一気に走られてしまい、バラしてしまう原因やラインブレイクの要因となってしまうため、基本的には「ある程度の負荷でラインが出るギリギリの設定」が一番です。魚が走る毎に一定の負荷が掛かった状態でラインが出ていれば、その内魚の体力はなくなり、最初の元気はどこへやら、より簡単に寄せてくることができるようになります。
魚とのやり取りが上手い人は、必ずと言って良いほどドラグ性能を駆使した魚とのファイトを心がけ、上手く活用していますので、ドラグ性能をフルに活用し、よりスムーズに魚を取り込むことができるようになれば、あなたも上級者の仲間入りです。
根のある場所ではフルドラグが良いことも
また、ドラグを「一切緩めない」ほうが良いケースもあります。例えば、水深が浅く根が多い場所でドラグを出してしまうと、根にラインが擦れることによるラインブレイクが起こってしまい、せっかく掛けた魚を逃してしまうどころか、水中にラインというゴミを残してしまうことにも繋がってしまいます。
このように根の荒い場所ではドラグをフルに閉めておいたほうが良いケースもありますし、ブリやヒラマサなどの大型青物を狙うときや、大型根魚を狙うときもまた、フルドラグロックにより、魚に一切の主導権を握らせないファイトを展開していくことも大事な要素となります。
しかし、当然ながらフルドラグロックだとラインやロッドに掛かる負荷が大きくなってしまうため、そのような釣りを展開する場合、ワンランク、ツーランク上の強度を誇る道具を使い、釣りに挑むことをおすすめします。弱いタックルバランスだと、一瞬の内にラインが切られてしまったり、ロッドが折れてしまうなどと言ったトラブルに発展する恐れもあるため、注意して下さい。
■ミドルクラスのリールであればドラグ性能は折り紙付き！より性能の良いリールを使い、ドラグ性能の力をフルに発揮させた釣りを楽しもう！
